
あなたは今、ピアノをはじめてみたものの、楽譜の読み方がさっぱり分からず苦労していませんか?
または、DTMの打ち込み練習にバンドスコアを用意したけれど、音符が読めないために作業が進まない状態かもしれません。
ピアノは低音から高音まで広範囲の音を鳴らすことができ、加えて音楽の3要素といわれるメロディとハーモニーからリズムまで、幅広い役割を担う楽器です。
そのような位置づけから、ピアノ譜は他楽器の楽譜とも多くの共通点があります。
ピアノ譜の読み方をマスターすれば豊富な楽譜をすんなり読めるようになるでしょう。
この記事ではピアノ譜の基本的な読み方を、画像と音声を交えて分かりやすく解説します。
記事内目次
鍵盤と音の位置、ト音記号とヘ音記号
鍵盤と音の配置はこうなっています。
楽譜は2段構成になっていて、ト音記号の楽譜(上段)を右手で弾き、ヘ音記号の楽譜(下段)を左手で弾くのが基本です。
指番号・運指
教則本などには音符の上に数字が書かれているものがあります。
これは指番号と言い、どの指で音を鳴らすのかを示す数字です。
指番号によって、指の動かし方が分からない初心者の方でもスムーズに演奏できるようになります。
和音
音符が縦に複数並んでいる音符を和音と呼び、同時に鳴らします。
これは『Fメジャーセブンス』という和音です。
シャープとフラット、ナチュラル記号
これらの記号を変化記号といいます。
臨時記号
変化記号が音符の横に一時的に添えられる場合は『臨時記号』と呼びます。
臨時記号は1小節のあいだ有効で、小節を超えるとリセットされます。
調号
ト音記号やヘ音記号の横に変化記号がある場合、曲を通してその音を半音上げ(下げ)て演奏します。
下の画像は左がニ長調、右が変ロ長調です。
調号についてはあまり深く考えず、最初は「おまじない」という程度の認識でいいと思います。
ミとシのシャープ、ファとドのフラットはどれ?
ミ♯はファ、シ♯はドの音です。
ファ♭はミ、ド♭はシの音を鳴らします。
「これって変化記号を使う必要があるの?」と思うかもしれませんが、音楽理論上、必然性があるらしいです。
私も現在調査中です。
もしご存知でしたら教えてください!
実際のピアノ譜-強弱と装飾記号
ここまでで、ほとんどのピアノ譜はだいたい読めるようになっているはずです。
最後に、代表的な強弱と装飾(アーティキュレーション)記号を紹介します。
バッハのメヌエットを参考に、記譜例を見ていきましょう。
こちらはメヌエットの楽譜と音声データです。
一度楽譜を見ながら音声を聞いてください。
楽譜の上段と下段の間に位置している記号が強弱記号。
音符を飾っている記号がアーティキュレーション、装飾記号です。
<よく使われる強弱記号>
ff | フォルティッシモ | 非常に強く |
f | フォルテ | 強く |
mf | メゾフォルテ | やや強く |
mp | メゾピアノ | 少し弱めに |
p | ピアノ | 優しく |
pp | ピアニッシモ | とても優しく |
< | クレッシェンド | 徐々に強く |
> | デクレッシェンド | 徐々に弱く |
<よく使われる装飾記号>
スラー
円弧で繋がった音を滑らかにつなげて弾く。
同じ音が繋がっている場合はタイ。
スタッカート
音を伸ばさず歯切れよく弾く。
フェルマータ
程よく音を伸ばす。
アルペジオ
和音を同時ではなく、下から順にずらして演奏する。
強弱記号と装飾記号は他にも多くあります。
一気に覚えるのではなく、楽譜を見て分からない記号がでてきたら、その都度調べるのがよいでしょう。
もう一度これらの記号の意味を反芻しながら、先の音声を聞いてみてください。
「ここは音が優しくなってる」
「この部分は音を短く切っている」
という音の機微が分かるかと思います。
まとめ
いかがでしょう。
ここで紹介した読み方をマスターすれば、多くのピアノ譜を読めるようになるはずです。
また、ピアノ譜は他楽器の楽譜とも多くの共通点があるため、ピアノ以外の楽譜を読むときにも役立つでしょう。
音符の種類や調号についてはこちら↓の記事をご覧ください。
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