
MuseScoreで楽譜を作成し、いざ再生するとき。
PC環境によっては音がもたついてスムーズに再生されません。
またひどい場合には、再生時の縦棒と実際に流れている音のずれ、テンポが異常なほど不安定になることもあります。
Windowsの場合、MuseScoreの初期設定では、音声の出力設定が『Windows DirectSound』または『MME』になっていて、これらの音声プログラムは構造上少し動作が遅く、ミューズスコアで使う場合は再生時にもたつく原因の一つと考えられます。
ここではASIO4ALLを使うことで、再生時のずれや音割れを軽減する方法について紹介します。
記事内目次
ASIOとWindows DirectSoundの違い
ASIOやWindows DirectSoundというのは、API……Application Programming Interfaceの一種です。
音の再生や録音を行うためのプログラムインターフェイスとして機能します。
ASIOはWindows標準のDirectSoundやMMEと比べてレイテンシー、データ送受信の時間がかからない設計になっています。
また、OSのソフトウェアミキサーを通さず、直接オーディオ機器に入出力するため、パソコンにかかる負荷が若干抑えられます。
Macの場合、標準でASIOと同等のAPI、Core Audioが使われていて、Windowsよりも音楽ソフトを扱いやすい利点があります。
環境によっては、なんらかのソフトで既にASIOが導入されていることがあります。
先にMuseScoreの環境設定で、I/Oの出力デバイスを確認してみてください。
ASIO4ALLのインストール
ASIOがインストールされていないなら、ASIO4ALLを入れましょう。
オーディオインターフェースをもっていないユーザー向けに開発されたフリーソフトです。
日本語版はありません。英語版をダウンロードしましょう。
ダウンロードしたファイルを起動し、インストール作業を進めます。
利用規約に同意し、次へ進みます。
オプションで拡張機能を追加できます。
『Off-Line Settings』にチェックを入れておきましょう。
後々、音がでないなどの問題が起きたとき、この設定をいじることで対処できるようになります。
インストールフォルダの設定は、初期のままで問題ないでしょう。
必要があれば変更して次へ進みます。
これでインストールは完了です。
MuseScoreの環境設定でASIOを使用する。
MuseScoreでASIOを使用するための設定方法についてまとめます。
MuseScoreを起動し、ツールバーの『表示』から『環境設定』を開きます。
『I/O』タブを開き、APIをASIOに、デバイスをASIO4ALLに設定します。
MuseScoreを再起動し、音を確認してみてください。
音が割れるとき
設定によっては、音量が大きすぎて、音割れが起きるかもしれません。
そんなときはツールバーの『表示』から『シンセサイザー』を開き、音量を下げてください。
規定値に設定するのもお忘れなく。
音がならないよ!なんで?
スタートボタンからASIOのプログラムフォルダを開き、Off-Line Settingsを起動しましょう。
このような画面が起動します。
左側のデバイスリストをいじって確認してみてください。
大変ですが頑張りましょう!
まとめ
ASIO4ALLのインストールとMuseScoreにおける設定方法を紹介しました。
これで音のもたつきが多少軽減されるはずです。
あなたがオーディオインターフェイスを使用している場合、あるいはなんらかのASIOドライバーを既にもっている場合、ASIO4ALLは不要です。
先にMuseScoreの環境設定を確認し、ASIOドライバーの有無をご確認ください。